ぼくんち

ぼくんち デラックス版 [DVD]
やはり「原作がある作品」ってのは難しいですよね。
東京ラブストーリー』ぐらい、原作とドラマ版が「それなりの世界をつくりあげていれ」ばナニなんですが、どうしても評判になった原作をベースにする場合。比較されて損ですもんねぇ… といっても、取り上げた時点で、話題になるし、期待もされるので、そのあたり、痛し痒しなのかな?
ネット評によると、あるところでは、やれ、テンポが悪い。なまじ、宣伝で期待した分、騙されたぁ… みたく、えらいボコボコにされてるので、なんか「…お気の毒ぅ」な気もしたんですが、「原作を、全然。知らずにみたせいか、なかなかヨカッタ」みたいな声にホッとしました。
ぼくんち―スピリッツとりあたまコミックス (1)
それこそ、西原理恵子の原作が、連載中から好きで好きで… あの、ほのぼの絵と、簡潔な4駒世界の中に、あ〜まりにも深いものが、さらっと描かれてて「…これってブンガクだわ」とさえ感じて、唸りました。それだけに受賞した時は「やっぱりぃぃ!」。ワガコトのように嬉しくて。
その分。阪本順治監督で映画化される、と聞いた時は、ワクワク… なるほど、賛否両論、分かれるかもしれませんが、この題材をして、きっちり阪本ワールドにもっていくあたりが、やはり、サスガだなぁ…と感じました。とにかく、事情を背負いつつも健気な子供達がイイんですよ。
(先日の、美恵子ちゃんに続き、「どこで探してきたんですかぁ?」と言いたくなるほどの、昭和顔なオコサマが、それだけで感動モノ!)
あえて、それまで、そういうイメージじゃなかった方をキャスティング… 観月ありさと、鳳蘭をして、ヨゴシをかけた(!)チャレンジ要素も“新たな境地に開眼!”って意味で、ヨカッタのではないなぁ、と感じました。
そこに、すっくと立ってるだけ。後姿さえも「絵になる」観月ありさ… 女優の素養、充分だわ。