最終回&再放送

マザー&ラヴァー』は、じつに岡田ワールドらしい着地感。ほのぼのと楽しくも、ちょっと胸キュンな終わり方でしたね。考えようによっては、位置関係は、もろに嫁姑ですから、ドンパチも可能だし、そういうのに大喜び、なニーズもあるだろうに、あえて、そうせず、本音と夢を混ぜつつ、「ありえな〜い」と同時。「…あって欲しいような…」と願わせてしまう斬新さ、が、彼らしくてグーでした。とくに、キャスティングが大正解だったかも。
どっかで読んだ、松坂慶子が、もしも、岩下志麻だったら?(違うオハナシになったかも)説には、笑っちゃイケナイと思いつつも、思わず爆笑っ!
それにしても、篠原涼子、イイ女優さんになりましたよね。バカップルも彼女なら、笑って「許せ!」ますもん。思えば、『きらきらひかる』の、相当に事情を背負いまくった、影のある役も雰囲気だったし、『カバチタレ!』の、ちょっとコミカルな、うっふん女警さんも素敵だったし… じつに、キャパの広いこと。売れっ子の理由、大納得だわ。
一番大切な人は誰ですか?』は、その気になれば、まだまだ充分。“続けられる”気がしただけに、終るの、惜しかったなぁ… でも、いい余韻で終わり、大満足。
また、ここんところ、競うように“今年の話題作”を再放送しまくってるので、「評判になってから見たので、微妙なところが分からず地団太〜〜っ」な部分の、「ジグソーパズルが完成した感」が、ちょっと嬉しかったりします。
なにかと、凛ちゃんの可愛さ、健気さにスポットが当たり、「ハイッ!」というお返事が、やたら話題になった『僕と彼女と彼女の生きる道』ですが、リアルタイムでは、当初。(宣伝の、気の毒すぎる、シビアな空気に)やや敬遠気味。
でも、ネット上で、とくに地道に主婦業を営んでる方々の「出ていったオクサンに、他人でないものを感じる。あれは、私(の本音)です」みたいな声の多さにドキドキ… 思わずチェックに走った分。初回を見逃し足したのが「うわぁ、悔しい〜っ!」。それがスッキリして、溜飲が下がったです。
当初の、いかにも、無自覚の内。妻を失望させそうな個性を、端的に表現すべく、会話のみならず、口調で、歩くスピードで、目線(の位置、等々)で、あらわしてみせた部分に、草薙剛の演技力のみならず、脚本と演出の「巧さっ!」を感じました。凛ちゃんと関わることで、徐々に「変わっていく」過程、「なにかが氷解して、目覚めていく」プロセスを描いてのける、きめ細やかさも、見事、だったしね。
ふと思うんですが、評判になるドラマって「よくできた服」にも似てますよね。
ちょっとした華(見た目、三割増効果?)があり、ほどよい、フィット感とゆとり部分… 的確な、距離感と、共感要素の匙加減がイノチ!なのかも。