『ショコラ』

ショコラ DTS特別版 [DVD]
もともと好きな作品だけに、チラッとだけ、さわりを見てみようかな?と思ったら止まらなくなりました。映画って「見るたび発見がある」ので、それもまた魅力のひとつ。
やはり、音楽が素敵。映像も、じつに凝ってること! それに、子役の女の子が、じつに可愛い♪ さすが、ラッセ・ハルストレム監督作品ですね。
ジュリエット・ビノシュ扮するヴィアンヌが、テーマカラーのようにバリエーション豊かに身につける赤(冒頭、親子してのマント姿といい、象徴的な赤いハイヒールといい…)が、うんと効果的。
軽く超能力(透視能力?)のある彼女のさしだす、お菓子が、どんどん村人達の心、を氷解させていき、古い因習にとらわれてた人々の魂を開放していくさまが、なんとも痛快。
冷えた夫婦関係が回復し、夫の暴力におびえるあまり、盗癖の止まらなかったレディが、どんどん勇気をもち美しくなったり、こじれた親子関係が修復していったり… 
個人的に、すっごく印象に残ってるのは公開前。評論家の声として「唯一。ジョニー・デップは、ミスキャスト」とあって、密かに「それを確かめてみたい!」興味もあったのですが、「そう感じた」理由、なんとな〜く分かるような気がしました。
いや、すっごく魅力的!なだけに「出番が少なく」「脇役に徹した」演技が、彼目当てな人にとっては、あるいは物足りなかったかも… ってね。
それに、彼が登場するまでは完全に、ジュリエット・ビノシュ独特の雰囲気で、彼女を中心に物語が牽引されて、彼女色に染め上げられてたのが、ジョニー・デップが登場したとたん。どんなに存在を希薄にしても、やはり、「彼が気になって仕方無く」なるんですもの。
でも「ジョニー・デップの出演」によって、映画はヒットしたんですから、改めてスターの威力というか「人を呼べるキャスティング」について、考えさせられますね。
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『映画にKISS☆ (おはなとぱーこ)』「ショコラ」