されど、うまうま

先日も、『ショコラ』や『アメリ』等の名作を観つつ、しみじみ感じてしまったこと。
人々を魅了するすぐれたエンタメ作品って不思議と「食を扱って、実に秀逸」であるケースが多いと思いません?
たとえば、不動の人気を誇る小説家。田辺聖子向田邦子、森瑤子、池波正太郎渡辺淳一。みなさん、食に関する描写とか、その周辺にある機微が「うんと印象に残る」ものがあるし、思わず、うっとりしてしまうものがある気がします。
きくところによると、檀一雄も、たいそう食通だったそうですが、そのジュニアである、檀ふみ阿川佐和子、コンビも「どかんと来」て、本領発揮!しまくったのは『ああ言えばこう食う』の大ヒットゆえん、ですもんねぇ。
そういえば、柴門ふみのエッセイに、興味深い指摘があり「すぐれた娯楽作品は、必ずや官能を満足させる要素がある。
ちなみに、この官能とは人間の五感にまつわる想像力であり、エロスは(無視できない要素ではあるものの)ほんの片鱗。むしろ、食の方が、占める割合的には大…かも」説に「へ〜ぇ」と感心してしまったのでした。
個人的に、ちょっと珍しい経験として、この世は、かぎりなく等価交換?! どういう訳か「口説かれた」記憶はないのに(トホホ)、うんとチビチビの頃から、やたら(な〜んちゃって)プロポーズに縁があります。
ほとんど、年齢、未婚既婚、関係なし。男の人って、テンションあがると、そういう「スイッチが入ってしまう」一面あるのでしょうか?
ただ、相手が、あまりにも軽いので、野暮と知りつつ「どうして?」とたずねたら「だって、あんたがいると、不思議と飯がうまい。これって理由にならない?」と問いかけられた時、ちょっと感動おぼえたのでした。
いまだに、面白いなぁ、と感じてしまう部分です。
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