『恋愛小説家』

そういう意味では、このオハナシ。同じく、偏屈で気難しくって、毒舌で、(しかもオヤジだっ!)ってな主人公をジャック・ニコルソンが演じてるんですが、さすが天下の名優。
どう考えても、見た目麗しいハンサム、とは言いがたいのに、人間のおかしみ、や複雑さを表現しつつ、どこか愛嬌があり、可愛げとセクシーささえ共存させて見せるんですから、おそるべし!
恋愛小説家 [DVD]
本職は恋愛小説の大家殿なのに、じつは病的なまでの潔癖症と、ジコチューが原因で、周囲とうまく関係を結べない男性が、ひょんなきっかけから知り合った、同じアパートのゲイの男性と、彼が飼ってるワンちゃん
(どこかで、「このワンちゃんに、アカデミー賞をあげたいぐらいだ」ってのを読んだ記憶あるんですが、まさに「言えてるっ!」)
それに、いきつけの店のウエイトレス嬢(シングルマザーで、病気がちの息子に翻弄)と、偶然が重なり、味な展開になるんですが…
とくに、ヘレン・ハントの表情豊かさを筆頭。それぞれの俳優の持ち味が、黄金トライアングになってるコンビネーションが、まさに絶品!でした。でも、かくも山ほど受賞してたとは知らなかったわっ
ある意味では、みんな「どっか欠けて」て、うんと不器用なダメダメ連合、なのにね。
それがゆえに、見せる魅せる… とくに怪優、ジャック・ニコルソンの魅力を、こうも引き出せるなんて… と思ってたら、じつは『愛と追憶の日々』でタッグを組んだ監督さん、だったんですね。(これもまた、それぞれの俳優さんの魅力を最大限に引き出してる意味で、傑作) えらい納得。