チャングムのツボ

ますます佳境に入ってきますよね。最初は「なんて、分かりやすいっ!」「起伏のあり方が、なんてエンターティメント的に優れてるでしょ」と、そういう部分に感心したですが、先日の、チョン最高尚宮が、慕われつつも無念の内に没するあたり。「ひと味違う」ものを感じてしまいました。
陰謀や損得勘定が渦巻く中、ある種の運命、逆境や苦境の中で、それぞれが持つ「(ヒトとしての)志の高さ」が凛と輝いてる感で、ひたひたと感動おぼえるばかり。
特に、一見、華やかに見える宮殿の中。「孤独」が不信をよび、それがゆえに、過剰なまでに権力にしがみつかせ、腐敗を招いてる、と論破するあたり、感心しまくり。
韓国ドラマ・ガイド 宮廷女官 チャングムの誓い 前編
黒に見える側も「それなりの事情」を抱えてたり、聡明な天才少女だったライバルも、ジェラシーに、つい我を忘れたり。
もちろん「誇張ぐりぐり」ではありますが、「もしも、もし。自分がその立場なら、あるいは…(場合によっては、そういう方向に流されるかも…)」と思わせるあたりの機微の描き方。
白の側にしろ、みんなして「弱点を持っている」あたり、丹念に描かれてて秀逸…  (チャングムは、ひたむきさのあまり暴走するし、師は高潔なれど、カタすぎて融通がきかない面をもっていたり)
個人的には、いいタイミングで登場して、全体の緊張をほぐす「ゆるキャラ」(ちゃっかり者だったり、だらしなかったりする、養父母とか)が、妙に好きだったりします。このあたりの配置も、じつに上手い!ですよね。
同時に、チャングムの顔が、すっごく日本における朝の連ドラ顔(基本的に、ヒロインは、親しみやすい丸顔)っぽいのも「なるほどなぁ…」と感じてしまったりしてね。
そういえば、大映ドラマでも、ライバルは、ややキツい感じの面長美形、と相場が決まってましたもんね。このあたり、万国共通なセオリーなのかしらん?と苦笑してしまったのでした。
ドラマは、特に現実と微妙にシンクロしてる時。ドカン!ときます。ニュースで、連日のように、長く権力を握ってた層の腐敗が明るみにでる毎日。よけいに共感してしまうのかもしれません。
う〜ん、ここで一気に追いついても、話が即は、つながらない(そう?)なのが残念無念っ!